やじるし君

人が覚えられない。新学期が始まったらクラスメイトを覚え直さなくてはならない。というのが私のネタであり、実話であるが、とにかく人が覚えられない。そんな私だから、道端での「久しぶりやなぁ。」は恐怖である。誰やねん、コイツ。なんで私を知ってるねんっ。ってな具合だ。一緒にいる友達が共通の知り合いなら後で誰だったのか教えてもらえるが、そうでない場合、10分は考えるハメになる。(途中で面倒になって諦める。)
人が覚えられない。兄が借りてきたビデオを観た。洋画鑑賞だ。題名はよく覚えている。「今そこにある危機」だ。当時の私には随分難しい内容の映画だったのだが、難しかったのは内容だけではない。ハリソン・フォード以外の登場人物全てだ。結局誰が誰だったのか、どれが悪者だったのかも分からずに映画が終わった。何の映画だったのかさえも分からない。
人が覚えられない。サッカー選手、友達の友達、近所のクソガキ、バイト先の社員、在庫を探しに倉庫まで行ってくれた店員・・・。あぁ、覚えられない。
そんな悩みに答えてくれるのがこの「やじるし君」。カーソルを知りたい人の上にもっていくとこのような吹き出しが出てきます。“名前:ドラえもん 声:大山のぶよ 身長:129.3cm 体重:129.3kg 座高:100cm 誕生日:2112年9月3日 22世紀から来たネコ型ロボット。”ってな具合に。クリックすると現状況の説明。“スネオからプラモデルを自慢されたのび太の為に未来の世界のプラモデルをお腹の四次元ポケットから出そうとしてる所。”“図に乗ったのび太が巨大プラモデルでジャイアンの頭を殴る所。”もうコンマ1秒の世界。がんばれ、やじるし君。